
こんにちは。具です。
1月の学校って、どんなイメージがありますか?
自分が養護教諭(教員)なりたてのとき、「毎月毎月なにを意識してなにをしたらいいの…!?」「まわりの先生たちはなんか意識高くやってる…!」と、みょうに焦って、暗中模索をした時期が長いことありました。
いま、養護教諭として2桁の年数を経て思うのは、「1月は仕込みの月」ということ。生徒に会えること自体は楽しみなんですけど、会議や書類仕事がグンと増える時期の突入と思うと、正直気が重いというのが私の本音です。
今回は、そんな「養護教諭の1月のお仕事」について、少し具体的に書いてみようと思います。(ただし、ここで書いている内容は、現任校の話ではなく、あくまで過去の話を織り交ぜた内容となっていることをご了承ください)
🗓1月は、“2・3月じゃなくてもできる作業”をやっておく。
1月になると、気持ちはどうしても「次」に向き始めます。年度末が見えてきて、今やっている仕事が、そのまま次年度の学校生活につながっていく感覚があるからです。
保健室の仕事は、目の前の対応だけで完結するものばかりではありません。今ここで整えたことが、来年の4月にそのまま生きるーーそう信じて、1月から「準備」を始めます。
🔍養護教諭が1月にしていること
感染症予防強化月間
やはり冬になると、感染症の流行が顕著になります。特に3学期は、受験や卒業式等、短い期間で大きな行事がひかえていることもあり、なかなか気を抜けません。
りゅう先生、朝の会で、〇〇さんが喉が痛いと言っていてーー……
昨日まで熱があって…自然解熱ですかね?ちょっと保健室で話を聞いてみましょうか。
学年の先生と生徒の健康状態について話す機会がグッと増え、クラス内に体調不良の波が広がらないよう、細心の注意を払います。
場合によっては、クラスへ行って保健指導や検温等をしたり、担任の先生の方でスクリーニングをしてもらった結果、ピックアップされた生徒を保健室で対応したりします。
熱がないからと言って、油断はできません。発熱していなくても、コロナやインフルの可能性は十分にあるからです。12月もそうですが、冬場はとくに、丁寧な問診と、密な情報交換を心がけるようにしています。
心のケア強化月間
特に、受験を目前に控えた3年生の来室が増える傾向にあります。
- テストの結果が悪かったらどうしよう…
- 落ちたらどうしよう…
- やっぱり併願つければよかった…
いろんな不安や心配を抱えて、生徒が体調不良を訴えてきます。自分の選択が正しかったのかどうか、気持ちを聞いてほしいという思いと、背中を押してほしいという願い。そういう複雑に入り混じる気持ちがひしひしと伝わってきます。
高校をどこに行くかで人生が決まる時代じゃないよ。私は公立落ちた人だけど、結果的にいま仕事は楽しくやってるし、自分の選択を正解に持っていくことのが大事なんじゃないかなぁ。
昔からどうも、勉強が苦手だった私。高校受験はいわゆる“失敗”だったかもしれないけど、そこで得た経験という果実が何倍も大きかったことを身をもって知りました。だからこそ、どこに行くかより行った先でなにを学ぶかの方が大事なんじゃないかって、割と本気で思っています。
次年度に向けた委員会活動
3学期は、日々の活動に加え、新入生にむけたPR活動をすることが増えます。PR活動といっても、学校によってやり方はさまざま。小学校へ出向いて集会形式で紹介することもあれば、寸劇を披露したり、各教室をまわって紹介したり、動画を作成して小学校で流してもらったりと、学校ごとに特色があります。
先生、動画撮りたいので、三脚借りてもいいですか?
先生、原稿できました。確認お願いします。
形はどうあれ、委員会の中でどんな内容にするか話し合ったり、原稿を作ったり、練習をしたり……新入生紹介にむけた活動が、校内で盛んに行われていきます。
次年度教育計画書の原稿作成と会議提案
生徒との活動や対応はもちろんですが、1月の大きな仕事のひとつが、次年度の教育計画書の原稿作成です。書類仕事は淡々とした作業に見えるかもしれませんが、実際はかなり頭を使います。
生徒の様子・保健室の来室傾向・行事の流れーーひとつひとつ記録を振り返りながら、「何ができて、何が課題だったのか」「次は何を大切にしたいのか」を、学校教育目標と照らし合わせて考えてく必要があるからです。
そして、作成した原稿をもとに、会議で提案。私は養護教諭ですから、各分掌の仕事や学校行事に対して、保健の視点で考えること。そして、必要であれば会議の場で伝えることを心がけています。
「性に関する指導(性教育)の年間計画ですが、今年度の反省をもとに、内容と日程を……
では、学活の担当と日程をすり合わせて…
学年会で内容と時期の妥当性を確認して…
養護教諭は学校に1人の場合が多いですから、小会議でも大きな会議でも、提案する機会は必然的に多くなります。昔は苦手意識もありましたが、日頃から保健のことを発信し、先生たちと話すようにしているおかげか、学校保健への理解を実感できる瞬間でもあります。ときには、私(養護教諭)以上に学校保健のことを大事に思ってくださる先生もいらっしゃって、感謝の気持ちが膨らむ一方、気が引き締まる思いがします。
医薬品の発注
1月は、医薬品の発注も行います。保健室にある薬の使用期限や残量を確認しながら、「何がどれくらい必要か」を考えていく作業です。
歯牙保存液が今年の6月で切れるのか…じゃあ頼んでおこうかな。ーーばんそうこうはもう少しストックあってもいいし…あ、修学旅行でコレ使いたいから頼もうかなぁ。
医薬品は、「足りない」が起きてはいけません。使用頻度や学校の規模・過去の記録を見ながら、ちょうどいい量を見極めるのは、意外と悩ましい仕事です。特に異動直後は、頻度や量がわかりにくい上、自分が使い慣れている物品がない場合もあるので、まずは揃えることに必死だったりします。
【個人的に絶対マストなアイテムはこの“とげ抜き”。先が極細で湾曲しているので、これで取れないトゲはないってくらい重宝しており、個人的にも買ったほど】
生徒が体調を崩したときや、ケガをしたとき、当たり前のようにそこに道具がある。その裏側には、こうした地道な準備があるのです。なにごとも、準備8割!
健康診断実施要項の見直し
もうひとつ、1月に進める大切な仕事が、健康診断実施要項の見直しです。毎年同じようでいて、実は少しずつ調整を必要しています。
動線をこうしたら、プライバシーも確保できるかな……表示を増やして……人員の配置を……
法令や通知の確認はもちろん、学校の実情や、生徒・保護者の負担も考えながら、「今年はどうするか」を整理していきます。このとき、絶対に記憶に頼らないこと。その記憶がもしかしたら、今年じゃなくて去年の記憶かもしれないし、前任校の記憶だったりするかもしれないので(実際にあった)。健診直後に必ず個人的な記録や反省をとっておき、それをもとに次年度の計画を立てるのです。
大きなトラブルが起きないということは、それだけ準備がうまくいったということでもあります。何事もなくスムーズに健康診断を終えるためには、事前の準備がとても重要です。やっぱり準備8割!
🌈おわりに:静かな1月だけど、確実に学校を支えている
こうして考えてみると、1月って目立つ仕事は少ないかもしれません。でも、次年度に向けて整える時間があるからこそ、4月を迎えられるのだと思います。
養護教諭の仕事はいつも目立ちませんが、今年もまた同じようにひそかに、そして淡々と準備をして、しれっと4月が滞りなく過ぎていく。“滞りなく”進められたのなら、それは“ちゃんと準備をすることができた”という証拠👌そんなこと周りが気づいていないとしても、自分の心の中でニヤッと笑えたら大成功なのです✨
そんな4月を夢みて、今月も粛々と準備を進めて参ります💻
<グループに参加しています!>

ちなみにうちの猫さまは、私がパソコンに向かっている間、パソコンの前に立ちはだかったり、普段行かない場所で寝転がったりして、「そろそろ休みなさい」と言いたげな顔で見上げてきます。
